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2012年08月22日

高巻きに失敗して死にそうになりました。

月初めに源流釣行をしてからとゆうもの、岩魚を愛し始めてしまったので今回も源流釣行に行ってきました。

高巻きに失敗して死にそうになりました。

入った沢は前回とは違う沢。

蛇足ですが、中学生の時に釣友、siroyamasakura氏とこの沢のずっと下流へ入ったのが私の始めての渓流体験でした。
その時の記憶はかなり朧げなのですが、彼がヤマメを釣ったのは覚えています。
私はどうでしょう?釣れたような釣れなかったような・・。

固形燃料でお湯を沸かしてカップうどん(赤いきつねだったかな?余計な事は覚えています)を食べて、使いかけの固形燃料を岩の隙間に捨ててしまったような気がします。
本人は帰りに回収する予定でデポジットしたつもりでしたが、急斜面を降りて入脱渓をしたので、とても回収するような余裕はなかったんだと思います。
結果的にはゴミを山と渓に捨ててきてしまったのです。

今回はその報いを山からシッカリ受けてきました・・・。

釣り場的には林道の車止めから一時間も遡行すれば、源頭といえる場所に出てしまうくらいの短い支流。
車止めまで行くにはちょっと道が荒れていたので、林道に入ってわりとすぐの駐車スペースに車を止めて歩きました。


危険箇所が比較的少ない林道を歩いて30分~40分位くらいで入渓。

高巻きに失敗して死にそうになりました。

奥多摩は谷が深いので、6時過ぎても辺りは暗くてよく毛鉤を見失います。

30分くらい釣りあがっても反応が薄く、スレているのかな~と思い始めた所で、コポっと吸い込むようなアタリ。

高巻きに失敗して死にそうになりました。

小さいのが釣れました。こんなに小さくても毛鉤への出方は慎重そのもの。
これはスレている!と確信しました。

高巻きに失敗して死にそうになりました。

終始小型の岩魚が多かった今回の釣行で、写真のが最大で22cmくらいでした。
岩魚の生態について本で読みましたが、ヤマメより成長が遅く、
体長20cm位に成長した個体でやっと一回目の産卵を終えた岩魚といえるらしいのです。

バーブレスフックを使うのは当然ですが、キープ派の人も体長20㎝以上に成長した個体だけキープの対象としてみてはいかがでしょうか?
子孫を残さずに死んでしまうのはあまりにも不憫だと感じてしまいます。

高巻きに失敗して死にそうになりました。
うるうる「食べる?」食べません。

急峻な所もある沢なのですが、こんな石積みの堤防もありました。
高巻きに失敗して死にそうになりました。
巨大な石を一つ一つ積み重ねて作ったのでしょう。昔の人の苦労が伺えます。
ちなみに向かって右側の流れからちいさい岩魚が一匹出ました。

堰堤を越えた所がひらけていたので、最近の定番、アルコールストーブで湯沸しカップラーメン。
高巻きに失敗して死にそうになりました。
アルミホイルの風防を小変更して持ち込んだけど、まだまだ改良が必要そう。

高巻きに失敗して死にそうになりました。
たいした遡行の苦労もなく、水流が細くなって源頭部ともいえるような場所にきた所で、
アブかブユか?とにかく血を吸われそうな黒いデカイ虫がブーンッと近づいて来たので尻尾を巻いて逃げました。

来た道を作業道を通って引き返します。
高巻きに失敗して死にそうになりました。
杉が植林され、人の手の入った様子が伺えます。

高巻きに失敗して死にそうになりました。
その後川通しで歩いたために、行きには渡っていない橋に出会い、
橋を渡ると違う道へ出てしまいそうなのでそのままの岸を進む事に。
踏み跡があったような気がするんですけどね・・・。

その後は写真なんか撮っている暇がないくらいの命を掛けた下山が待っていたのです。

最初は足元は悪いけど行けなくはない岩場が続きました。沢までの高さは5mくらい。
落ちたら痛いだろうけど、死にはしないなとまだ引き返す気は起きませんでした。

進んだ先は垂直の崖になってとても降りれそうになかったので、少し登ってゆるやか(それでもキツイ事はキツイ)傾斜へ高巻く。

沢は滝を落ちて高度を下げ、沢までの高さは一気に10mくらいに・・。これはおちたらヤヴァイな・・。
と後悔し始めるが、クライムダウンはアップの三倍は難しい事を経験しているし、登った岩場が浮石だらけで手を掛けるたびにボコボコ外れるので降りるのは不可能なので先へ進むしかない。

次は登ることも降りることもできない箇所に掛かり、もうとにかく行くしかない!と右から左へは行けるだろけど、
逆は無理だろうなとゆう一方通行のホールドに命を預けて岩と泥つきの斜面をへつる。

へつった先が詰んでいました。

へつった先はほぼ垂直に近い泥つきの崖。急斜面に木が斜めに生えているような状態でした。

ここに来るまでにかなり緊迫した場面を切り抜けてきましたが、いよいよお終いだなと。
ここで人が通るのを待って救助を求めるしかないか・・・。
こんな所で人に迷惑を掛けるのか。
もう釣りには行かせてくれないだろうな。
だいいち、高巻き失敗で遭難てカッコワルイな。と考えました。

唯一の降りる術は、崖に生えた木を使って、木からその下の木へ飛びついて(猿か)下りるしかない。
まずは今の場所から足を伸ばせばギリギリ届く木に足を乗せる。
足が乗ったら木にしがみつく様に手をその木に移す。当然、足は木から外れ、踏み場のない斜面へ。

次は、1.5mほど斜め下の足も手も届かない木へ移らないといけない。ココが核心だな・・。と思う。

頭の中で何度かシュミレーションをした後、息を整えて斜面を蹴り、今握っている木を離して下の木へ飛び移る!
ハシッと手で木を掴み、振り落とされないように木にしがみ付いて一番の難所をようやく通過。

その後も木を手がかりに斜面を降りて、よくやく沢に下りることが出来たときは、
あまりに安堵してか膝が笑っていた。

そんなに長距離も歩いてないのに・・。
極度の緊張は筋肉を必要以上にこわばらせるのだなと実感した。

20mでもいいから、ロープはかならず必要だとも勉強しました。

沢の遡行図ももたず、普段使われる事がないような踏み跡が不明瞭な沢に着てしまった事が原因です。
「迷ったら戻る」です。深く反省しました。もうこんな事はしないでしょう。

最後に、来週は奥多摩とはちょっと違う、開けた源流域に遠征予定です。
明るい日の差す開豁な渓を思うだけで楽しみになります。



















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この記事へのコメント
こんにちは
ご無事でなりよりです。
良かったです。日記を読んでいるだけで手には汗が・・・(^^ゞ
高巻きとは通らずの堰堤なんかを
山側から回避することですか?
よく知らないのですみません。
源流域にはロープも必須なんですね。勉強になりました。
Posted by はやさん at 2012年08月23日 08:45
怪我無く帰れて良かった。
文章読んでてこっちもドキドキでしたよ。本当に良かったね。

あの沢は深いけれど、良いステージなんだろなと、逆に行きたくなって来た(笑)
Posted by siroyamasakura at 2012年08月23日 09:47
初めまして。

ドキドキしながら読みました。
橋の辺りが岸を進むか、川に下りるか、の分岐のようですね。

でも川通しで下るよりも岸のルートが楽に見えると思います。
なんだか少しずつ危機が深まっていく方向に歩かされるような、巧妙なトラップ。

>「迷ったら戻る」

あらためて認識いたしました。
Posted by release-windknotrelease-windknot at 2012年08月23日 14:51
みなさんコメントありがとう御座います!
まったくもって恥ずかしい事なので、書こうかどうか悩みましたが、自分への戒めとして記録に残しました(笑)

高巻きは沢通しに遡行するのが難しい滝や堰堤などを山側から迂回してやり過ごす事を言います。
今回みたいに迂回してみたものの、降りることが出来なくなる事を、沢登りの用語では「追い上げられる」とゆうそうです。
今回は、まさに沢に追い上げらた状態です。
無事に帰れて本当に良かったと思っています。
この経験を忘れずに、安全第一で楽しい釣りを目指します。
ご心配してくださいまして、本当にありがとう御座います!
Posted by 百渓百渓 at 2012年08月24日 09:33
>release-windknotさん

こちらこそはじめまして。

釣友siroyamasakura氏のブログ経由で何度かお邪魔させて頂いてます。

悪場を遡行する事に生半可に自身があると、こうなるとゆう見本でした(笑)

道が不明瞭な場合は面倒でも沢通しに降りるのが確実だと思いました。

また遊びに来てくださいっ。
Posted by 百渓百渓 at 2012年08月24日 09:39
初めまして、私も奥多摩の藪沢をホームにするテンカラ師です。
あの画像の苔むした橋をそのまま行けば、この谷の支谷に出逢います。その支谷を下ればすぐこの谷(本谷)に出合います。
私は2,3年前、この谷の最初の石積の堰堤の50メートルくらい下流で熊に会ってから、すっかりご無沙汰してます。
また、書き込みさせて頂きます。これからもよろしくお願いします。
Posted by いさお at 2012年10月27日 19:52
近直に(めどが立ったらくそぎの滝、双門の滝へ行こうかと計画を立ててますが 皆さんの記事から学ぼうと今頑張ってます)用語で何んの事かわからないことが多いい素人です、この記事を読んで高巻の意味が少しだけですがわかりました(そのままでは上がれそうもない場所はそのこの場所を諦めて大周りをしてでも安全そうなルートを進むことと解釈しましたがこれでよろしいのかな?) 今から半年ほど前の事ですが大台ケ原(西の滝、中の滝を早く見たいが為に焦ったのかピンクテープを見失い後に戻る事も前に進むことも出来なくなり滑落 動くことが出来ずその場で一夜を明かしました  ・教訓・・わからない先は進まないで遠回りでも元の場所まで引き返す事が勇気が大切大事と)
もしよろしければ Mrkazuichi をヤフー検索願います その時の記録です(最近は天滝・伊豆の踊子)
Posted by Mrkazuichi at 2018年12月15日 07:15
 
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